クラウドネイティブネットワーキング

本研究では,次世代ネットワークを支えるサービス基盤の実現を目指しています. コンテナ技術を背景としたCloud-native network function (CNF) はネットワークサービスの展開を高速化し,柔軟な資源割当を可能にします. 例えば,あるネットワークサービスは,そのサービス要件に従ってサービスの実現に必要なネットワーク機能を分散システム上に配置し,それらを順番に実行することで,実現されます. 分散システムを構成する各機能は複雑な依存関係を含んでいるため,従来のモノリシックなシステムと比較してネットワークログ情報を効率的に収集することが困難となります. そこで,eBPFと呼ばれるカーネル上で動作するプログラムを利用して分散システムから高精度なネットワークログ情報を効率的に収集することを目指します. 得られたデータは,分散システムの障害予測や異常なトラヒックの検知に利用することで,次世代ネットワークを支えるサービス基盤の実現を目指します. さらに,人工知能や機械学習をeBPFやXDPによるカーネルネットワーキングに適用することで,高速かつ高度なパケット処理を実現します.

原 崇徳
原 崇徳
助教