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研究内容

大規模システム管理研究室では,不確実性の高い社会システム(大規模災害時の避難支援や仮想通貨技術など)に対し,IoTやビッグデータ解析,機械学習など最先端の技術を駆使して,協調や連携を創発する意思決定メカニズムの研究に取り組んでいます.

研究内容としては,限られた情報量やユーザ間の利害関係といった制約の下,最適な意思決定を行うメカニズムの実現を目指し,数理アナリティクス,リスク予測・分析,大規模データ処理アルゴリズム,ビッグデータ解析,機械学習,といった情報科学の最先端の知見を駆使して,人やモノの行動予測,大規模災害時の被害把握・避難支援の自動化,仮想通貨やスマートコントラクトといったフィンテックを支えるブロックチェーン技術,物流ネットワークやソーシャルネットワークから得られる莫大なグラフ構造データに対する高速解析技術といった,不確実性の高い社会システムのスマート化に向けた研究を幅広く行い,産業に密接した研究成果を発信しています.

災害時のモバイルクラウド避難誘導

evacuation東日本大震災では通信インフラの被災による通信断など,現状の情報通信技術の様々な問題点が浮き彫りとなりました.既存の通信インフラ自体をより頑強なものとすることも重要ですが,一方で,遅延耐性ネットワーク技術(Delay-Tolerant Networking: DTN)のような無線通信技術を基盤とした,安価で即応性の高い情報通信技術との併用にも注目が集まっています.本研究では,特に,メガネ型,ヘッドセット型といったウェアラブルデバイスとDTN技術,データ解析技術を組み合わせることにより,救助者,避難者から被災・安否情報を収集するとともに,それらを基に避難場所や経路などの情報をリアルタイムに分析,配信するためのシステムの実現を目指しています.   詳細を読む

ネットワーク・デザイン(コグニティブ無線)

network design現在検討が進みつつある第5世代移動通信システム(5G)では,千倍のネットワーク容量の実現や現在の100倍のオーダの端末収容といった技術課題が挙げられています.今後はスマートメータや環境センサによる機器間通信(M2M)が普及し,センサも含めた無線端末数は数兆台の規模に達することが予想され,このような莫大な数の無線端末を効率よく収容するための自律分散型ネットワーク技術の開発が急務となっています.ここではコグニティブ無線に焦点を当て,莫大な数の無線端末が存在する環境下において周波数資源の利用状況を正確に把握し,かつユーザの需要を高精度に予測して周波数資源を時間的にも空間的にも効率よく利用可能な自律分散型協調制御メカニズムについて研究を行います.   詳細を読む

ネットワーク・デザイン(制御可能型P2Pコンテンツ配信)

network design大容量のファイル配信やストリーミング配信では,配信サーバのアップロード回線容量がユーザ数の増加に対して枯渇する傾向があります.この問題に対しては,Peer-to-Peer (P2P)技術の利用が有効です.P2P技術では,サーバによる配信に加えてシステムに参加中のユーザ端末(ピア)も受信したファイルの断片(ピース)を他のピアに送信することで,サーバの負荷を軽減できるようになります.特に近年では,クラウドコンピューティングの普及に伴いあらゆるデータがネットワーク上に置かれるとともに,4K, 8Kといった高精細動画の配信にも期待が寄せられています.このような背景を下に,P2P型配信技術の重要性はますます高まることが予想されますが,一方で,P2P技術に関しては一般に全体の制御が困難であると認識されています.本研究では,配信サーバの戦略的なデータ配送方式とゲーム理論におけるTit-for-Tat戦略に基づくピア間の適切なファイル交換技術を組み合わせることで,制御可能なP2Pコンテンツ配信の実現に向けて研究を行っています.   詳細を読む

大規模データ処理アルゴリズム

large-scale data processing algorithm大規模クラスタ上でスケールアウト型の並列計算サービスを行う場合,ハードディスクやメモリ・CPUといったハードウェアの故障が頻発し,タスク処理時間に大きなばらつきが生じてジョブレベルの応答性能が悪化する落伍者の問題が知られています.ここでは,ジョブサイズに大きな変動を伴う状況下で高い処理性能を保証するジョブスケジューリング法や大規模サーバ・ファーム構成法,さらには低消費電力と高いジョブ応答性能を保証するサーバマシン管理法について,研究を行っています.当研究室専用の100台規模のクラスタサーバを用いて,Hadoop等による数百台規模の並列分散環境でのデータ処理技法などの研究を,理論と実装の両面から行います.   詳細を読む

ブロック・チェーンに基づいたIoTアクセス制御

system analyticsWi-Fi,Zigbee,Bluetoothに代表されるネットワーク通信技術の急速な発展により,センサやユーザ・デバイス等のますます多くのオブジェクトがユニークなアドレッシングスキーム(例えば, インターネット)を介して相互接続され,モノのインターネット(IoT)が形成されようとしています.このような相互接続は,IoT内のすべてのピア間のデータ収集、集約および共有を加速する一方で,脆弱なIoTデバイスを接続することによって,不正なユーザがシステム内のリソースおよびサービスに不法アクセスできるようになり,重大なセキュリティ問題を引き起こす可能性があります. このように,IoTにおけるアクセス制御は非常に重要な研究課題になってきています. 既存のクライアント・サーバ型に代表される集中型アクセス制御方式には,2つの重大な欠点があります.ひとつ目は,アクセス制御ノードが敵対者によって侵害され,信頼できないアクセス制御をエンドユーザに提供する可能性があることです.もうひとつは,アクセス制御ノードが自然災害や人為的災害で破壊されることによって,アクセス制御方式が機能しなくなる可能性があることです.IoTシステムにおける不正アクセスを防止するため,信頼できる分散的なアクセス制御方式が緊急の課題となってきています.近年,ビットコインやイーサリアム等の基盤技術であるブロック・チェーンが,信頼できないピア間で信頼性の高い分散コンピューティングを実現するアプローチとして注目を集めています.本研究ではブロック・チェーンを基にしたスマートコントラクトを利用して,莫大な数の信頼できないセンサ・デバイス群で構成されるIoTシステム上で,信頼できる分散アクセス制御方式を実現することを目標としています.            詳細を読む

IoT セキュリティ

モノのインターネット(IoT)は,イIoT Securityンターネットのようなインフラストラクチャーを介して様々なモノ(人,センサー,スマホなど)同士の情報交換を可能にし,e-ヘルス,スマートホーム,環境モニタリングなど幅広い重要なアプリケーションの基本的なアーキテクチャになっています.一般に,IoTアーキテクチャは,環境を感知するIoTノード,IoTノードから無線でデータを収集するIoTゲートウェイ,データを格納および処理するIoTクラウドおよびデータにアクセスするIoTユーザから構成されます.本研究では物理層認証,物理層暗号化,およびアクセス制御を組み合わせて,IoTアーキテクチャの最も脆弱なノード‐ゲートウェイデータ収集部分を保護するセキュリティフレームワークを提案します.    詳細を読む

システム・アナリティクス

system analytics応用確率論や理論アルゴリズム,ゲーム理論やメカニズム・デザインといった情報科学の知見を駆使して,ビッグデータを高度に活用する超大規模なデータセンターやネットワークシステムの高速性,高信頼性,高機能性,高い省エネルギー特性を実現する要素技術・システム構成法・システム制御法,さらにはシステム上で提供されるサービスの高度化や,システムを用いたビッグデータ処理技術に関する研究を行います.また,情報ネットワーク科学的観点から,ネットワーク化された大規模システムのハザードの挙動予測やハザード制御,システムの安全性とハザード管理・制御のトレードオフ分析に向けたネットワークモデリング,ネットワーク性能評価,ネットワーク設計法に焦点を当て,マルコフ連鎖的アプローチに加えて確定的なネットワーク性能評価法やリャプノフ最適化論に基づく情報流スケジューリング法,大規模ネットワークの高速シミュレーション手法等について研究を展開します.   詳細を読む

サービス・サイエンス

service science近年の ICT 技術の発展により,企業が顧客に対して提供する「サービス」はICT 技術の援用により益々高度化・多様化しつつある一方で,顧客が本当に満足できる「サービス」をどのように設計し,効率よく顧客に提供するか,という点については経験則に依るところが大きく,非効率の原因となっています.サービス・サイエンスは,従来経験則に依っていたサービス構成法やサービス提供法に対し,科学的アプローチにより普遍的原理を見い出してサービスの生産性と質の向上をはかり,さらにはサービス自体のイノベーションを起こすことで停滞する経済を活性化することを目指す新しい学問体系です.ここでは従来のオペレーションズ・リサーチや経営工学の基礎を大事にしつつも,それらの枠にとどまることなくサービスの経済的側面やサービス品質の社会科学的分析,サービスプロバイダ・マネージメントなど,より現場に踏み込んだ実践的な研究アプローチを積極 的に取り込んでいくことで,高品質かつ高効率なサービス提供法について知見を得ることを目指した研究を行います.    詳細を読む

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